近年では、かつて女子アナが担っていた情報番組やバラエティー番組の司会、アシスタントといった仕事にアイドルやタレントが進出しているうえ、同業の先輩たちの壁も高いとあっては、女子アナとして生き残るのもひと苦労だ。
仮に運良くキー局にアナウンサー職として社員採用されたとしても、アナウンサーが人気商売でもある以上、結果が出なければ数年で異動させられてしまう可能性もある。
懇意の民放テレビ局のプロデューサーいわく、「ウチに限らず、どこの局もお世辞にも経営状態は右肩上がりとは言い難い。仕事のない女子アナをアナウンス室に放置しておく余裕はないし、それなら“元女子アナ”の肩書きを活かしてスポンサー周りの営業などで頑張ってもらった方がいい。今後、そうした異動は増えるのではないか」とのことである。
最近では人気女子アナの過重労働が問題になっているが、前述の状況を鑑みれば需要のある者にますます仕事が集中し、若手が育ちにくいという状況が今後も続くことが予想される。
そうした中、即戦力を期待して元人気アイドルを女子アナに採用するというムーブも一部で起こっているが…。
かように女子アナを取り巻く環境は厳しさを増すばかりだが、果たして逆風を乗り越えてブレークを果たす新星は現れるのだろうか。(三杉武)