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今年の年末特番に引っ張りだこのお笑い芸人といえば「ブルゾンちえみ」や「にゃんこスター」。M‐1グランプリ王者「とろサーモン」やキングオブコント優勝の「かまいたち」の活躍も目立つ。だが、いつの時代も旬の芸人たちが恐れているのは、特番の後だという。ブレーク当時、「頭がおかしくなるぐらい働いていた」というカンニング竹山さんが独自の目線で"今年の顔"の移り変わりを解説する。
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お笑い芸人にとっては年末年始は忙しい時期です。僕は旬じゃないから全然大丈夫ですけど(笑)、旬だと言われていた時期は本当に頭がおかしくなるぐらい働いてました。カンニングとしてテレビに出始めたときと、相方の中島(忠幸)が闘病中に僕が1人で「キレ芸」とかってやっていたときは特に忙しくて、本当に何をやってるのかわからなかったですね。
ありがたいことに基本的にはこの10何年は忙しくさせてもらっていて、いまの普通の日のスケジュールでも、朝6時に起きてワイドショーの生放送に出て、一度昼飯を食べに家に帰って、取材を1本受けてから2時間ぐらい休憩。午後1時からまた3本収録があって、仕事が終わるのが22時……という感じです。それでも仕事の内容を考えるとまだ楽なほうだったりするんですよ。それが当時の年末だと1日5~6本ずつ収録があって、新しい番組だともう何を撮っているかもわからない。それでも当時は大晦日も元旦も「働きたい、働きたい」っていう思いがあって、「あの番組に出られた」「これにも出られた」というのがすごい喜びでした。
いまは正月特番の数が少なくなっていて、レギュラー番組の延長上のスペシャルやネタ番組が中心です。僕はネタ番組には出ないけど、ネタをやる人たちは「ここも出てくれ」「うちにも出てくれ」ってなるから大変でしょうね。
でもね、年末はあれだけ引っ張りだこだった人が、翌年の1月後半ぐらいからパタッと出なくなったりすることもあるんですよ。芸人は特にそれが顕著ですね。