カンニング竹山
年末は今年の人気者！ってことで集められるんだけど、年を越しちゃうと見事に去年が過去のことに変わるんです。急に呼ばれなくなったりとか、だんだんペースが減ってきたりとか。それは、だいたい1月下旬ぐらいからテレビ局もプロダクションも通常操業で、収録もリスタートになるから。正月番組で一区切り。ずっと見ていると「あれ？ あの人、全然出なくなったな」ってことが起きるのはそれが理由です。
逆に言うと、いま特番にたくさん出ている人たちが気にしているのは、また次のシーズンも出られるのかということ。僕もそうだったけど「来年も持つかな、呼ばれるかな」って思いながら仕事するのは怖いですよね。毎年続いていることだけど、旬の若手芸人にとっては1月下旬から春ぐらいまではドキドキでしょう。
年が明けるとテレビ局は新しい人を探すから、毎年2月ぐらいにすごいブレークする芸人が出てきて春の特番を総取ります。しばらくすると夏ぐらいにまた別の芸人がブレークするんですが、2月の印象は薄くなってしまう。それでも今年の人気者として11月ぐらいから特番のシーズンはまた呼ばれ始めるんです。そうするとスタジオでは「お前ら、あいつらに負けたな」とか「あー、いたいた」っていじられて、「まだいるわ！」ってツッコむ。そういうトークが定番ですね。この仕事をやっていると、永遠にこの繰り返しですよね。
だから、繰り返しだってことを理解して「それでいいんだ」っていうメンタル面の強さをもってタレント業をやっていかないと、持たないですよね。僕も今はもうだいぶオジサンになって、どれもこれもは呼ばれないし、自分自身でも「もういいかな」って思うようになってきた。今年も「年末は休む！」と、決めました。
いい意味で代わりなんていくらでもいると、だんだんわかってくるんだけど、「1日休んだってどうにもならないよ」って当時の自分に教えてあげたいですね。ぶっちゃけお金さえあれば3年ぐらい休んだって、またポッと出たりできるかもしれないし。世間に忘れ去られて、出られないかもしれないけど（笑）。そんなに焦ることじゃないって、言い聞かせながらいまも働いてます。
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ラリー遠田
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