売上予測のシナリオ/妻の実家の場合(『それ、売りますか?貸しますか?運用しますか?無料という手もありますよ。』より)
売上予測のシナリオ/妻の実家の場合(『それ、売りますか?貸しますか?運用しますか?無料という手もありますよ。』より)
売上予測のシナリオ/夫の場合(『それ、売りますか?貸しますか?運用しますか?無料という手もありますよ。』より)
売上予測のシナリオ/夫の場合(『それ、売りますか?貸しますか?運用しますか?無料という手もありますよ。』より)

 民泊は、誰にでも始められてリスクが低く、成功しやすいビジネスモデル。でも、この参入障壁の低さゆえ、ライバルが多いビジネスでもあります。数多のライバルに打ち勝って、宿泊者を継続的にゲットするには、「差別化」と適切な「価格設定」、必要十分な「投資」が必須。

『それ、売りますか?貸しますか?運用しますか?無料という手もありますよ。』の著者・泉正人さんが、そのコツをクリアに解説します。

※「泉正人が教える『民泊の始め方』 事業計画は『上』『中』『下』」よりつづく

*  *  *

 相談者はそれぞれの実家で暮らす両親たちに民泊の副業を提案できないか考えています。妻は東京の郊外に、夫は長野に実家があります。「前半」では東京の家について相談した内容をお届けしています。

泉:長野の家も見ていきましょう。まず「かけるべきお金」という点では、広さがある分、東京の家よりもかかりそうな印象ですね。

相談者(夫):……というか、この地域にはそもそもカギをかける文化がありません(笑)。

泉:なるほど!

相談者(夫):棒を差し込んでねじ込むタイプの簡易的なカギが一つ、商売の会計をする帳場にあるくらいで、玄関も出入り自由。そんな地域なんです。両親が農作業で出かけている間、が留守番していることもありました。

相談者(妻)「地域の信頼関係」がカギになっているようなところで、私はとっても好きなのですが。

泉:ある意味、すごく希少性のある魅力ですが、パスポートを持ち歩いている旅行者の立場からすると、部屋にカギがないのは心もとないかもしれませんね(笑)。

相談者(夫):たしかに。うーん、でも、頑丈なセキュリティーを導入するとなると、結構な額になるかもしれませんね。いくらくらいかけるべきなんだろう?

●価格設定でブランディング

泉:上限から考えていきましょう。まず、期待できる売り上げの算出からでしたね。1泊あたりの単価はいくらくらいになると思いますか?

相談者(夫):うんと田舎だからなぁ……。

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