失った歯を補う方法には、入れ歯やブリッジ、インプラントなどがあり、どの治療を選べばいいか迷うところ。そこで、週刊朝日MOOK「いい歯医者2017 誰も教えてくれなかった歯科の選び方」が、実際に現場で活躍する歯科医に、ブリッジについての素朴なギモンを尋ねてみた。
【Q:ブリッジを長持ちさせるにはどうすればいい?】
A:むし歯や歯周病の予防ケアが寿命を左右します
ブリッジが使えなくなる最大の原因は、支えとなる両隣の歯がむし歯や歯周病になることです。このため、長持ちさせるために大切なことは、むし歯や歯周病予防のためのケアです。鶴見大学歯学部病院補綴科教授の大久保力廣歯科医師は、こう話します。
「ケアには、セルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアがありますが、特にセルフケアは毎日おこなうものだからこそ、重要なのです」
セルフケアの基本は、汚れがたまりやすい場所をしっかりみがくこと。プラークがたまらないようにすることで、支台歯を守ることができます。
一方、プロフェッショナルケアは、患者自身が気づいていないトラブルに早めに気づき、処置をすることで、ブリッジを長持ちさせることができます。
【Q:ブリッジに違和感が出てきた】
A:周りの骨が吸収されている可能性があります
起こりやすい違和感としては、ブリッジが浮いたように感じるケースです。これは時間の経過とともにかみ合わせが変化していったり、歯ぎしりの習慣があったりして、ポンティックを支える歯に強い力がかかり、周りの骨が吸収されたことなどが考えられます。このまま放置すると、歯周病になる可能性が高いでしょう。このため、違和感があればなるべく早く歯科医院を受診し、かみ合わせを調整するなどの処置をしてもらうことが必要です。
また、ブリッジは本来外れないように接着していますが、歯科医院で装着したときの接着力が十分でなかったり、過大な力がかかりすぎたりすると外れてしまうこともあります。装着後すぐに違和感があった場合は、早く調整してもらうのがおすすめです。