どんなテレビドラマも賛否両論がつきもの。そんな中でも、特にNHK大河ドラマに関する評判は良きにつけあしきにつけ、話題となって関係者の耳にも届きやすいようだ。そんな渦中にいる『真田丸』の制作統括プロデューサー屋敷陽太郎さんにドラマの舞台裏などについてお話を伺った。
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大河ドラマは大体3年かけて作っています。プロデューサーというのは最初の企画を立てるところから、脚本家に頼んで、キャスティングして、脚本のチェックをして、と本当に泥くさい仕事ばかりする雑用係みたいなものなんです。制作体制をかためたり取材をしたりして、実際の制作に入るのはだいたい1年半くらいまえからでしょうか。現場は監督のもので、プロデューサーはあいさつにはいきますがあまり顔を出しませんね。撮影が終わったあとの、音楽や編集作業ではまたチェックを行います。基本は脚本家と一緒に取材に行って、上がってきた脚本の校閲をしたり、分かりづらい部分を直したりと伴走者のような存在ですね。
時代劇ならではの作業としては歴史考証のチェックがあります。流れでいうと、三谷さんから来た脚本を歴史学者の方たちと、一言ずつチェックします。