10月スタートの地上波ドラマ初回視聴率が出そろった。今クールは各局とも人気実力派を揃えただけあって、10作品が12%(視聴率はいずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)を超えるという豊作になった。
なかでも、水谷豊(63)の新相棒・反町隆史(41)演じる冠城亘が登場した「相棒 Season14」(テレビ朝日系)は18.4%で、貫禄の1位だ。
「前シーズンのエンディングから、すでに注目されていましたが、反町の演技も評判がよく、エリート官僚という設定も新鮮で、テレビ朝日は今年の最高視聴率を狙っています」(テレビ誌記者)
21日に放送された第2話も17.6%と高視聴率をキープしている。その「相棒」を僅差で追いかけるのは、2013年に大ヒットした「半沢直樹」や「ルーズヴェルト・ゲーム」を製作したチームが手掛ける「下町ロケット」(TBS系)だ。
出演者も主役の阿部寛(51)を筆頭に、脇を固めるのは杉良太郎、吉川晃司、恵俊彰、真矢ミキ、立川談春、安田顕と多彩で豪華な顔ぶれ。25日放送の第2話は17.8%と初回の16.1%を大きく上回った。
「『下町ロケット』は、池井戸潤氏の直木賞受賞作が原作。阿部が演じる佃航平は自分が開発したエンジンを搭載したロケットの打ち上げに失敗し、責任を取り退職。実家の町工場を継ぐことになるが、宇宙への夢を諦めきれず……というストーリーです。ドラマは前半が『下町ロケット』、後半は朝日新聞で連載中の『下町ロケット2』をもとに映像化するそうで、池井戸ファンにとっては楽しみが倍になるでしょう」(同)
第2話では、「下町ロケット」が“ハナ差”で「相棒」をかわしたが、全話平均視聴率では「相棒」が不動のトップに君臨している。
「テレ朝としては、『相棒』で負けるわけにはいきません。一方のTBSも“半沢超え”を狙っています。同局の朝と昼の情報番組の顔でもある真矢、恵が出演するとあって、毎日が番宣しているようなもの。現場も活気に溢れて、阿部さんは試写をするたびに感動して、泣いているそうです」(スポーツ紙記者)
ロケットダッシュを決めた「下町ロケット」がどんな展開をみせるか、秋ドラマの攻防は始まったばかりだ。
(ライター・浜中こまき)