結婚以来、夫への些細な不満はあるものの、それでも夫婦仲は至って円満だ。この夫婦円満の秘訣にリョウコさんは“吐き出しパートナー”の存在を挙げた。

「土木技師の夫は小学校から大学まで、ずっと柔道一筋の体育会系。包容力はあります。でも、理系で体育会、理屈っぽくてガサツ。女性の繊細な心を読み解けないのが玉にきず。なので夫にはない、女心を汲み取ることができる繊細な人が“吐き出しパートナー”になりましたね。彼は小学校からずっとピアノ一筋。音大卒のピアニストなんです」

 夫と“吐き出しパートナー”のキャラクターの違いをこう語るリョウコさんだが、その夫とは対照的なキャラクターを持つ吐き出しパートナーの男性に恋愛感情はまったく感じないという。

「もちろん話を聞いてもらう異性なのでそれなりの魅力は感じています。でも、“それなり”でしかありません。恋愛の要素は皆無ですね。だからといって、心療内科とかカウンセラーの先生という感覚でもないのです。あくまでも私の吐く愚痴、それを受け止めてくれる存在です。それ以上でもそれ以下でもありません」(リョウコさん)

 リョウコさんの“吐き出しパートナー”は、結婚後の10年の間に途切れたことはない。現在のピアニスト男性は“3代目”だ。SNSでのやりとりがきっかけだった。

次のページ