また、ふるさと納税の返礼品として最近増えているのが、“体験型”だ。ダイビングの体験コースやグリーンツーリズム体験ができたりと、それぞれ地域性を活かした体験メニューを用意している地域が増えてきた。そんななかで目を引くのが、兵庫県は多可郡多可町。こちらでは100万円以上寄付をした場合、5人組ご当地ヒーロー「タカレンジャー」の6人目、「タカゴールド」になることができるのだ。ちなみに期間は1年間。割と長いこと、ヒーロー気分を味わうことができる。さらに同町では、同じく100万円以上の寄付で地元ケーブルテレビのニュースキャスターになることもできる。ヒーローもアナウンサーも、将来の夢に描いていた人もいるのでは。その夢が100万円で叶うと思えば、安いかもしれない。

 さらに体験型の究極ともいえるのが、群馬県の吾妻郡中之条町の返礼品である。こちらは100万円以上の寄付で一日町長になることができる。町長になったあかつきには、全職員への訓示、議会でのあいさつのほか、広報誌にも掲載される。さらにイベント参加や町内温泉地での懇親会などもあり、地元の魅力を堪能することもできそうだ。誰かが一日町長を務めている日、本当の町長は何をしているのか気になるところだが、非日常を体験できる貴重なプログラムと言えそうだ。

 生きた特産品や、お金では買えないものも取り扱うようになってきた、ふるさと納税。これからも個性豊かな返礼品が登場しそうだ。

(ライター・横田泉)

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