「第2回学校・地元・家族自慢プレゼンコンテスト」(朝日学生新聞主催)が2月7日都内で開かれた
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オリンピック・パラリンピックの招致活動のプレゼンテーションを話題になった、田中理恵さんが特別審査員で登場

 全国の小学生にパワーポイントを使ってプレゼンテーションしてもらう「第2回学校・地元・家族自慢プレゼンコンテスト」(朝日学生新聞主催)が2月7日都内で開かれ、福井県越前市立岡本小学校の4年生のグループが、審査員の総合点が最も高かった作品に贈られる「朝日小学生新聞賞」に輝いた。

 この企画は、ICT教育の重要性を広め、子どもたちがプレゼンテーションという学習目的を通じてパワーポイントを体験できるよう朝日学生新聞社が主催し、NECパーソナルコンピュータ株式会社、株式会社東芝、富士通株式会社、日本マイクロソフト株式会社の4社に加え、一般社団法人ジュニアプレゼン協会の協力のもと開かれたもの。

 小学生たちの大人顔負けのプレゼンテーションに、特別審査員として参加した元体操選手の田中理恵さんは、「堂々と元気いっぱいのパフォーマンスで、私も2020年オリンピック・パラリンピック招致活動で世界に向けてプレゼンテーションしたことを思い出した。勇気をもらい励まされる幸せな時間でした」などとコメントした。

 コンテストでは、学校、地元、家族の3つのテーマのいずれかを選び、マイクロソフト社のパワーポイントで作成したリポートを提出。一昨年に続き2回目となる今回は、全国延べ3678人の小学生から計1751点の応募があり、勝ち抜いた10組で決勝大会が行われた。

 朝日小学生新聞賞を受賞した岡本小学校の加藤千尋さん、西野文華さん、山田陽和太君は、「神と紙のまち岡本」を題材として取り上げ、地元の伝統産業である越前和紙や日本で最も古い紙の神様の伝説を紹介。岡本小学校の卒業生である山本君のお父さんが紙すきした30年前の卒業証書、昔の町の様子といったストーリー仕立ての内容をパワーポイントの機能をうまく使って表現、息のあったパフォーマンスが高く評価された。加藤さんたちは「土曜日はいつも集まって練習した。自分の中で100点満点の出来になりました」などと喜んだ。

 岡本小学校のほかにも、スクリーンの動画に合わせて実際にステージで能を披露した福島県会津若松市日新小学校の6年生グループ、地域の遊び場プレーパークをボイスパーカッション&ラップや住民へのインタビューなどで多彩に紹介した東京都世田谷区桜丘小学校・城山小学校の学校混成グループなど、個性あふれるプレゼンテーションが披露された。

 特別審査員の田中さんが参加したオリンピック・パラリンピックの招致活動でも話題になったプレゼンテーション。日本人はプレゼンが下手だとよく言われてきたが、こうして小学生の時からICTを活用したプレゼンにふれることで、新しい未来を切り拓く子どもたちが増えるのかもしれない。

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