うち1冊が「折れそうな心の鍛え方」(日垣隆著・幻冬舎新書)。
本には付箋が貼られて、赤木さんが丹念に読み込んでいた様子がうかがえる。だが、赤木さんは手記の最後に<事実を知っている者として責任を取ります>と結び、自らの手でこの世を去ってしまった。
弁護士はこう訴えた。
「諸悪の根源は佐川氏だ。真相を話してほしい」
妻のコメント全文
《夫が亡くなってから2年がたちました。あの時どうやったら、助けることができたのか、いくら考えても私には、助ける方法がまだみつかりません。心のつかえがとれないままで、夫が死を決意した本当のところを知りたいと思います。
夫が死を選ぶ原因となった改ざんは、誰が誰のためにたったのか?
改ざんをする原因となった、土地の売り払いはどうやって行われたのか。真実を知りたいです いまでも近畿財務局のなかには、話す機会をうばわれ苦しんでいる人がいます。
本当のことを話せる環境を、財務省と近畿財務局には作っていただきこの裁判ですべて明らかにしてほしいです。そのためにはまずは、佐川さんが話さなければならないと思います。
今でも夫のように苦しんでいる人を助けるためにも佐川さん、どうか改ざんの経緯を、本当のことを話してください。よろしくお願いします》
(今西憲之)
※週刊朝日オンライン限定