韓国出身、大阪育ちのアン ミカさん。パリコレにも参加経験があり、ポジティブオーラ全開で話術も巧みなキャラクターがバラエティー番組にも引っ張りだこ。作家・林真理子さんとの対談では、対談場所に現れると、その場が明るくなりました。
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林:アン ミカさん、前はファッションモデルという肩書だったけど、最近はテレビにいっぱい出て、コメンテーターとしてもご活躍で、お話はおもしろいし、言うことは鋭いし、きれいごと言わないし、ほかの人とちょっと違うという感じですよね。
アン ミカ:ありがとうございます。勇気がいるんですけどね。お節介かもしれないけど、電波を通じてこの声が伝わればいいな、一石を投じられたらいいなと思っているんです。誰かをただただ批判するというのはイヤなんですよ。
林:中でも「パリコレ学」(「林先生の初耳学」内のコーナー「アン ミカ先生が教えるパリコレ学」)すごくおもしろかったです。
アン ミカ:自分で言うのもおこがましいですけど、書類も受からない、オーディションにも呼ばれない段階で世界のトップデザイナーに会う機会なんてまずないんですよ。なのに、トップデザイナーに怒ってもらって、ダメな理由を言ってもらえるんですから、「パリコレ学」の生徒たちが本当にうらやましかったです。
林:私から見ると、カンペキにきれいな人たちに見えましたけど。
アン ミカ:きれいな人もスタイルがいい人も山盛りいます。それだけでは通用しない。光るものがないと。オーディションに行っても5秒で帰されたり、一瞬、目が合ったか合わないかで、「違う」と思われたら玄関先で帰されちゃうわけですよ。
林:厳しいですねえ。
アン ミカ:だからこそ「パリコレ学」は私もあえて厳しい言葉を使って、次にどれだけアップデートをしてくるかを見ていました。
林:言うまでもなく、ご自身はパリコレのモデルとしてランウェーをお歩きになったわけですけど、ご自分が初めてパリコレのオーディションを受けたときも、彼女たちみたいな洗礼を受けたんですか。