3男1女を東大理III類合格に導いた佐藤ママこと佐藤亮子さん。AERA2020年4月20日号で、休校中の小学生の学習スケジュールからやる気を上げる方法、勉強内容までレクチャーする。
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自宅で過ごすと、つい生活が緩みがちになる。でも、「大人がだらけると、子どももだらけます」と一喝するのは、佐藤ママこと佐藤亮子さん。生活リズムを崩さないためには、できるだけ学校に通っている時と同じ時間帯で過ごすことがコツだという。そこで、佐藤さんにお勧めのスケジュールを作ってもらった。
「起きる時間は、いつもより1時間遅く設定すると疲れがとれます。ただし気を緩めるとズルズル延びてしまうので、一度決めたら時間を厳守しましょう」
勉強時間は朝、昼、夜に分け、低学年は5時間、高学年は6時間、中学受験を控える6年生は10時間を目安に。
「5~6時間あればいろいろなことができます。これ以上は欲張らなくても大丈夫。受験生なら、10時間ぐらいは机に向かってほしいですね」
とはいえ、なかなか始められない子どもも多い。佐藤さんは勉強タイムにアラームを鳴らし、これを合図にとりかかることを勧める。両親が外勤で子どもだけで留守番をするなら、勉強を始める時間に電話を入れる。親の声を聞くと子どもの不安が解消される効果もある。
勉強のスケジュールは、まず1週間でやることを決め、それを7日間に落とし込む。土日は別のスケジュールにしてもOK。作った表を、家族が見える所に貼りだしておくといい。スケジュール設定は1週間が程よく、最終日になったら微調整して翌週の予定を決める。
「今日は何をしようか、ではなく、今日はこれをするんだね、でなければダメ。朝、今日は何をやるのか、子どもに確認してみましょう」
専用のノートを1冊用意し、1日のノルマをこなしたら、花丸を付けたりシールを貼ったりして、遊びを入れると子どものやる気につながる。
勉強の内容で、佐藤さんが推奨するのは「計算と漢字」だ。計算は市販のドリルなどを使い、いつもより時間をかけて丁寧にやるのがコツ。高学年になると分数や小数が加わるが、子どものやり方を観察し、分数の通分ができているか、小数点の位置を理解しているかなどを確認しよう。理解が足りないようなら前の学年に戻ってやり直す。できる子どもは学年を先取りすると、自信につながる。