(左から)著述家・湯山玲子、夫婦問題研究家・岡野あつこ、放送作家・山田美保子 (撮影/写真部・小黒冴夏=4月1日、本社内で
(左から)著述家・湯山玲子、夫婦問題研究家・岡野あつこ、放送作家・山田美保子 (撮影/写真部・小黒冴夏=4月1日、本社内で
この記事の写真をすべて見る
(左から)東出昌大(撮影・小原雄輝)、原田龍二 (c)朝日新聞社
(左から)東出昌大(撮影・小原雄輝)、原田龍二 (c)朝日新聞社

 芸能界の不倫史を振り返る「東京不倫ピック2020」を誌上開催。世間を騒がせた東出昌大さんの不倫謝罪会見から、日本人の夫婦関係、愛人の論理に至るまで、放送作家の山田美保子さん、夫婦問題研究家の岡野あつこさん、著述家の湯山玲子さんが、多角的に不倫について語り合いました。

【写真】東出昌大さんと原田龍二さんの差とは?

*  *  *

山田:ここ最近の不倫といえば、やはり東出昌大さん。会見で、リポーターからの「杏さんが好きなのか、唐田えりかさんが好きなのか」に対して、彼は十数秒の沈黙の後、「お相手のこともあるので」と発言されましたね。ネットでは「なんでここで奥さんって言えなかったんだろうか」と騒がれましたが、興味深かったのは、その会見の数日後、「サンデー・ジャポン」(TBS系)に体操の五輪銀メダリストの池谷幸雄さんが五輪絡みで出演していて、彼も昔に不倫会見で同じ質問を記者からされて、「僕は○○さん(不倫相手)を愛しています。妻とは離婚します」みたいなことを宣言した。この話が蒸し返されて、スタジオの男性陣が沸いたんです。「池谷さん、君は偉かった」って(笑)。

岡野:(東出さんが)あそこで詰まるのは、不倫相手が好きということ。社会的には奥さんと子どもを選ばなくてはいけない、と頭ではわかっていても体が(笑)。想定にないんだもの、そんな質問。だから本音が出ちゃう。

湯山:愛妻家のイクメンキャラが人気と稼ぎの要因だったわけでしょ。その裏切りに対して皆が怒った。今回に限らず芸能人の不倫はモラルというより「お金の迷惑を周囲にかけた」ことが問題視される。まるで、一億総広告会社(笑)。

山田:それで思い出したのが小泉今日子さん。豊原功補さんとの恋愛で突っ走っちゃって、事務所を辞めて(不倫を)公言してしまって、その後豊原さんが会見したんだけど、終始ふてくされたような印象だったので、世間もああそうですかという感じだった。

岡野:夫婦問題カウンセラーとして思うのは、小泉今日子のやり方って、奥さんからすると「やられた!」っていう感じ。訴えられても「そんなの払いますよ」ぐらいな開き直りがすごくてどうにもできない。

次のページ