漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「映像研には手を出すな!」(TBS 火曜25:28~ 系列局などによって放送日時は異なる)をウォッチした。
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ゴールデンのドラマが札束でぶん殴るような豪華さで、幅広い層をつかみとるものならば、深夜ドラマは狭~い所に深~く刺さるイメージ。そんな狭くも深い醍醐(だいご)味がある本作。
妄想おたくな浅草みどり(齋藤飛鳥)、カリスマ読者モデルだが実はアニメーター志望の水崎ツバメ(山下美月)、金勘定にめっちゃシビアな金森さやか(梅澤美波)の女子高生3人が映像研究会を立ち上げ、アニメ作りに没頭する物語。
漫画原作で、すでにアニメ化され、NHKで放送済み。この作品がまぁよく出来ていて、特に浅草氏の声を担当した女優・伊藤沙莉のサビた声が絶妙におたくの生きざまにマッチしていた。
だから乃木坂46の3人が演じる実写版は、ビジュアル良すぎじゃね? スイートなアイドルドラマになるんじゃね? と、斜め45度で見始めたけど、こっちはこっちでとんでもない。
なんせハイスペックな視覚効果、そしてセット。さすが乃木坂なのね、秋元康なのね、深夜でもお金あるのね。ドラマ後には映画公開も仕込み済みで、映画スケールの仕上がりなのだ。