竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
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ホスピタルローソンでは病院関係者の方々への感謝の気持ちを表したポスターを貼りだしています
<br />(写真:ローソン提供)
ホスピタルローソンでは病院関係者の方々への感謝の気持ちを表したポスターを貼りだしています
(写真:ローソン提供)

「コンビニ百里の道をゆく」は、50歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

【写真】ホスピタルローソンでは病院関係者の方々への感謝の気持ちを表したポスターを貼りだしている

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 新型コロナウイルスと最前線で闘う医療従事者の方々を応援しようと、ローソンの公式フェイスブックやインスタグラムで「感謝の声」を募集しました。

 集まった投稿の一部を全国約300の病院内にあるホスピタルローソンで、5月8日から掲出しています。5日間で寄せられた1165件のコメントの中には感謝の気持ちに加えて、「ステイホームの徹底」「一日も早く一息つけますように」といった投稿もありました。

 月に1度、ホスピタルローソンでウチカフェスイーツとホットコーヒー、アイスコーヒーのSサイズを半額で販売もしています。

 医療現場は平時であっても心身ともにハードワークです。ホスピタルローソンに来られる医師や看護師の中には、5分、10分の間におにぎりをわしづかみにして食べ、お茶を飲んですぐ現場に戻るという方もいます。

 それに加えて今は、新型コロナへの対応も重くのしかかっています。過酷な現場で働く方々に、病院で展開するコンビニとしてできることに取り組みたい。そんな思いを強くしています。

 不安が広がるこのような時には、「感謝の気持ち」は非常に有効だと感じています。医療従事者への思いはもちろん、ソーシャルディスタンシングを守り、感染予防をする人びとにも感謝の気持ちを持つ。一つひとつの現場に思いをはせて感謝することが、自分自身への励ましにもつながる。自粛で社会とのつながりが途切れたと思いがちですが、誰かに感謝することは、「自分は孤独ではない」と気付くことにもつながるのではないでしょうか。

 一刻も早くこの暗いトンネルを抜け出すためにも、ローソンとしてできることを行動に移し、秩序ある暮らしの継続に協力していきたいと考えています。

AERA 2020年5月18日号