昨年7月に死者36人、負傷者33人を出す大惨事となった京都アニメーション放火殺人事件でガソリンをまいて火を放った青葉真司容疑者を京都府警が27日にも逮捕することがわかった。
青葉容疑者は事件直後、大やけどを負い、ずっと入院中だったが、最近は容体が落ち着いているという。 1月と3月にも逮捕情報が流れた青葉容疑者の逮捕で事件は大きな展開を迎える。
「1月は青葉容疑者が発熱など体調を崩して断念。3月は京都府警の捜査幹部の異動を前にと考えていたが、新型コロナウイルス感染で見送った。緊急事態宣言も解除され、気候もよくなり、青葉容疑者の容体も、落ち着き、このタイミングしかないと逮捕を決断した」(捜査関係者)
27日に予定されている逮捕劇は、かなり大掛かりなものだ。
青葉容疑者は入院先の病院で逮捕される見込みで、そこから京都府警管内の警察署に身柄を移される。そこで容疑者に弁解の機会を与える弁解録取書など逮捕の手続きをした後、身柄は京都から出て、府外の大阪拘置所に移されるという異例の措置がとられる。青葉容疑者は自力歩行ができないため、すべての移送に寝台車が使用される見込みだ。検察関係者がこう話す。
「普段、逮捕されると容疑者は1、2日したら検察庁に場所を移し、弁解を聞いた上で送検手続きとなる。だが、青葉容疑者は車いすにも一人では乗れない状態なので、京都地検から検事が出向き、警察署で送検手続きをとる。その後、裁判所で再度、手続きをして大阪拘置所に寝台車で護送されるそうだ。寝台車には医師らが同乗して青葉容疑者の容態に対応すると聞いた。送検手続きも青葉容疑者の体調を考慮しながら、話を聞くことになるが、それもベッドに寝たままになるかもしれない」
そうした状況で青葉容疑者から真相を聞くことができるのか?
「大やけどで身体的なダメージはあるが、記憶は鮮明で会話もできるので、問題はないと判断している。だが、大やけどの影響で突発的に38度を超す熱を出すこともあると聞いている。長時間の取り調べができるかどうか、わからない。現段階では、容疑を認めているが、裁判では責任能力で争ってくるだろう。取り調べは青葉容疑者の体調次第だろう」(前出・検察関係者)