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 少しずつ日常を取り戻す作業が始まっています。地域ごとに緊急事態宣言が解除され、飲食店や施設の一部が営業を再開させたり、6月からは学校も再開されます。

 ワクチンや治療薬が開発されるまでは、本当の収束とはいえませんが、日本は海外に比べて感染者数も死亡者数も抑えられています。まだ安心はできませんが、一時期よりも緊迫感は減りました。

 しかし新型コロナウイルスの爪痕は大きいです。人の死亡者数は悲観的な予想よりは少ない状況ですが、経済的なダメージは非常に大きく、今後もその余波や影響は広がります。

 YouTuberも例外ではありません。YouTuberの収益源は主に広告収益、グッズ販売、イベントがあります。特に深刻な影響が出たのは、イベントによる収益が大きいYouTuberです。イベントは会場をおさえる費用や人件費がかかります。

 新型コロナウイルスの影響で、春休みやゴールデンウイークのイベントは全て中止になりました。ファンとのオフ会やセミナーや音楽のライブを予定していたYouTuberは大打撃を受けました。

 有名なところだと登録者231万人のレペゼン地球です。彼らは音楽活動をメインとしているためYouTubeの動画には広告をつけていません。アーティストとして非常に人気で、2020年には全国4箇所でのアリーナツアーを予定していました。

 しかし、新型コロナの影響で8公演が全て中止となりました。延期をするにしても、他のイベントも全て延期となっている中で場所を使用することが難しく、無観客ライブをする場合にも8000万円以上かかることから苦渋の判断となりました。

 音楽を出すアーティストの収益源で最も大きいのはライブです。動員数が1万人を超えると、チケット販売とグッズ販売による収益が億単位で入るためです。前述のレペゼン地球の場合、より多くのファンに来てもらいやすいようにとチケットの価格はギリギリの値段に設定していました。おさえている会場に対して破格で、チケット販売による収益は下手すると赤字です。

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