「ちょっとお醤油を入れて、魚にからめて食べてもおいしいですよ。白身がおすすめですが、マグロ、カツオなどにも合います。消化にいいのは刺し身ですが、火を通した魚の方がタンパク質の吸収がよいので、筋トレ中の人にはおすすめです」

 このガスパチョソースは、冷蔵庫に入れておけば4、5日は食べられるという。ただしソースから水分が出やすいので、肉や魚にあえたあとはあまり時間をおかずに食べてほしい。

 南仏の郷土料理バイエルディは、夏野菜がたっぷりとれる。

「この料理の秘訣は、塩をたっぷり入れること。野菜から水分が出るので、多すぎると思うくらい塩を入れないとおいしくない。あとは野菜を均等に切ることですね。野菜だから、たくさん食べてもカロリーはたかがしれています」

 レシピではオーブンで焼くことになっているが、記者の自宅にはオーブンがない。オーブンの代わりにふたをして電子レンジに入れ、500Wで7~8分加熱したら、ほぼ遜色ないものが出来上がった。タイムの香りが広がり、確かに塩気が強いくらいがちょうどいい。

 もちろん、ヘルシーな料理といえども、食べて寝るだけではやせない。運動も必要だ。ただし、荻野さんのようなハードなトレーニングをする必要はないという。

「自転車や早歩きなどの有酸素運動が一番効きます。自転車は電動アシストのついてないママチャリがおすすめ。できれば最低30分は続けて、1日1回は心拍数を上げてほしい。そのうえでここで紹介したような料理を食べていたら、2週間で効果が出ると思いますよ」

(編集部・大川恵実)

●荻野シェフのレシピ

「バイエルディ」
●材料(2~3人前)
トマト…中玉2個/ズッキーニ…1本(大きめ)/なす…3本/玉ねぎ…1個/にんにく…2かけ/オリーブ油…大さじ3/塩…小さじ1強/タイム(乾燥でもフレッシュでも可)…適宜/コショウ…適宜
●作り方
1.玉ねぎ1個分をスライスし、軽く透き通るまで少しのオリーブ油(材料外)で炒める。炒めた玉ねぎを耐熱皿にしいておく。塩コショウはしなくてよい。
2.トマトは半分に切ってから2ミリ程度にスライス、ズッキーニ、なすは2ミリ程度の輪切りにする。にんにくはみじん切りに。
3.トマトとズッキーニとなすを1列ずつ、縦じま模様になるように耐熱皿にぎっしりつめて並べる。
4.にんにくのみじん切りをまんべんなく散らし、オリーブ油大さじ3をかけ、塩、コショウ、タイムで味をつける。フレッシュのタイムなら葉のみ3本分程度が目安。
5.200度のオーブンで15~20分焼く。

次のページ