「コンビニ百里の道をゆく」は、50歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
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先日、ビッグサプライズがありました。ローソンはローソンチケットをはじめ、ユナイテッド・シネマ、HMV&BOOKS、ローソントラベルを通してエンタメにも力を入れています。今本当に厳しいエンタメ業界をその一員として何とか盛り上げていけないかと、繋がりのある方々と色々検討をしています。そんな中、アイドル、歌手、芸人、スポーツ選手、声優、タレント、テレビディレクター、プロレスラー、YouTuber、などなど総勢40人の皆さんが、コロナ禍でも最前線で営業を続けるオーナーの皆さんやお店で働く方に向けて「ローソンがんばれ!ありがとう!」のビデオメッセージを届けてくださったのです。
エンタメ業界を応援しようと相談したところ、逆に「エンタメで現場を応援できないか」と一気に輪が広がりました。普段からお付き合いがある皆さんが、「非常時に頑張るお店を元気づけたい」とボランティアで参加してくださいました。自由に活動できないなか、本当に嬉しく、ありがたい気持ちでいっぱいです。生活を支える存在として、現場は強い責任感を持ってお店を開け続けていますが、終わりの見えないコロナ禍で不安になることもある。そうした中でいただいた「ありがとう」の言葉が心に沁みました。
各店舗にあるストアコンピュータや社内イントラなどから、ローソンで働く全ての人はこのビデオメッセージを見ることができます。本当に感動しました。エンタメ界の皆さんのパワーは最高です。いただいた励ましを胸に、加盟店の皆さんと共にコンビニの店頭から社会を盛り上げていきたいです。
先日の一斉花火のように、ローソンだけでなく、コンビニ業界全体でも何かできないか、とも考えています。我々の持ち場でできることをしっかりとやり続け、感謝のバトンをつないでいきたいです。
※AERA 2020年6月29日号