休校や分散登校が続いた学校も本格的に再開し始めた。ただ「第2波」で再休校の可能性もあり、中学受験を控える子どもたちは特に不安が募る (c)朝日新聞社
休校や分散登校が続いた学校も本格的に再開し始めた。ただ「第2波」で再休校の可能性もあり、中学受験を控える子どもたちは特に不安が募る (c)朝日新聞社
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AERA 2020年7月6日号より
AERA 2020年7月6日号より

 中学受験に直面する親子は今年、手探り状態だ。学校見学にも行けず、説明会もオンラインだからだ。そんななかでも、志望校選びをする際には見るべきポイントがある。中学受験のスペシャリストが解説する、AERA 2020年7月6日号の記事を紹介する。

【学校選びに戸惑う子どもに親から伝えてほしいメッセージとは?】

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 長期間にわたって塾での授業が行われずかろうじてオンラインで授業が配信されることになったり、せっかく自宅で長時間勉強していても模試も実施されないため学力の伸び具合がわからなかったり、今年の中学受験生とその親は、例年にも増して不安が大きいことは間違いない。不安なのは受験生や保護者ばかりでない。中学受験塾だって前代未聞の事態に直面し、手探り状態だ。

 つまり、今年の中学受験に例年の「常識」や「セオリー」は通用しない。

 そんななか、私自身がよく耳にする悩みごとは、「文化祭や体育祭も見に行けないし、学校説明会もオンラインになってしまった。そんな状況でどうやって学校を選べばいいのかわからない。学校に直接触れることもできないので、子どものモチベーションも上がらない」である。日ごろ様々な学校を取材して回っている立場から、悩みに答えていきたい。

●文化祭や体育祭の雰囲気を感じられない

 中学受験生親子にとって、学校の文化祭や体育祭は、言語化しにくいその学校の文化を肌身で感じ、かつ生徒たちの息づかいを身近に感じられる貴重な機会だ。ただし私は日頃からこうも伝えている。

「文化祭や体育祭はあくまでも非日常(ハレの日)であり、学校の日常(ケの日)とは違う。ハレの日には、どんな学校に行っても生徒たちは生き生きしているし、楽しい。それを学校の日常だと勘違いしないこと」

 学校の日常を知るにはむしろ、文化祭や体育祭の運営のしくみに注目するといい。ほぼ100%の学校が、「うちは自由。行事は生徒主体で行っている」と言うが、「自由」の意味や「生徒主体」の範囲は学校によってかなり違うのだ。

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