──「小さな一歩」は社会貢献ではなく、ビジネスであると。

伊澤:そう考えています。2023年の上場を目指します。

前澤:ビジネスにすれば、雇用も生まれる。ツイッターでひとり親を100人採用すると告知したところ、全国から5千件近くの応募がありました。

伊澤:現在面談を進めていますが、すでに働き始めている方もいます。応募者の職業はアパレル販売員、保険販売員、保育士や看護師などさまざまです。

前澤:8月1日には100人の雇用が完了している予定です。

──そのうち正社員はどれくらいですか。

伊澤:ビジネスパーソンとしての適性に応じて処遇する方針です。ひとり親だからというのは関係なく、実力次第。正社員やパートなどの雇用形態も希望に応じて話し合います。

──ビジネスですから、軌道に乗らなかった場合は、撤退もあり得るということですか。

前澤:僕は投資家でもあるので、当然引き際をイメージしなければならない。成り立っていないということは、社会の役に立っていないということ。そこにリソースを割いても仕方がないので、当然撤退はあり得る。ただ、もちろん現状では「いける」と思って取り組んでいます。

(構成/ジャーナリスト・大場宏明、編集部・中島晶子)

※記事の続きは「AERA 2020年7月20日号」でご覧いただけます。