来秋に衆院議員の任期満了、再来年夏には参院議員の任期満了がやってくる。それまでに、どちらも選挙があるわけです。だから今回は特に、国民や党員の意に沿った開かれた方法を採らないと、選挙に影響が出るのではないかと思っています。
──どんな影響が考えられるでしょうか。
現在、自民党は党員数の拡大を目指して総力を結集していますが、党員を勧誘するときのセールストークは「党員になれば、あなたにも自民党総裁を選ぶ選挙権があります」というもの。自民党総裁を選ぶことは多くの場合、総理大臣を選ぶことに等しい。その投票権があります、というのが一つのウリなんですね。いざとなったら、党員投票はやりませんというのでは、詐欺じゃないかと怒る党員もおられるのではないでしょうか。
公平な総裁選びをしなければ、国民から審判を受けることになりかねない、ということです。
(本誌・上田耕司)
※週刊朝日 2020年9月11日号