いまだ尖閣諸島問題がくすぶっている。責任を検察に押しつけるばかりか、無為無策ぶりが目に余る政府に、だんまりを決め込んでいる防衛省。米国すらあきれ返る惨状である。これに対し、ついに自衛隊有力OBらが声を上げた。問題の本質が国民に伏せられたままだというのだ。

「ここまでくると、もう黙っていられない」

 そう口火を切ったのは、幕僚級の重職も務めた防衛省の有力OBのひとりだ。

 尖閣諸島周辺で9月7日、中国漁船が領海を侵犯した揚げ句、海上保安庁の巡視船に激突、破損させた事件でクローズアップされた「尖閣諸島問題」についての発言である。

 漁船の船長は公務執行妨害の容疑などで逮捕されたものの、その後、那覇地検が外交への配慮を理由に起訴を見送り、9月25日に釈放された。その間、中国側は輸出や関税業務といった経済活動さえ釈放への圧力として利用した。

 この一連の動きに対し、防衛省では、多くの「制服組」(自衛官)、さらには「背広組」(事務官)の幹部連までが猛反発した。その声が、このOBの元に届き、集約され、今回の告発に至ったというのである。

 告発内容には、防衛省の持つ情報と分析能力、米国との連携具合など極秘事項に触れるものも含まれるが、以下、そのままお伝えする。

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 まず言っておきたいのは、司法批判がナンセンスだということです。国会ではしきりと政府が検察に介入したのではないかという質問がなされましたが、問題の本質からずれすぎていて日本のためになりません。

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