放送作家の鈴木おさむさん
放送作家の鈴木おさむさん

 放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、「ドラえもん」について。昔とキャラが変わったような気がするというが……。

【写真】ドラえもんといえば、やっぱりこの方!

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 映画「ドラえもん のび太の新恐竜」を5歳の息子と見に行ったのだが、とてもすばらしく、涙でマスクが濡れてしまった。

 映画に行ってから、息子は家でもかなりテレビアニメの「ドラえもん」を見るようになりました。Netflixに「ドラえもん」が入ってて、それで見てしまう。こういう見方をしてる子は当然増えてるわけで、「ドラえもん」=テレビ朝日という感覚が少なくなってくるのかな。

 やっぱり、大山のぶ代世代で育ってる僕らからしたら、最初は声に違和感あったけど、段々慣れてくるもんですね。ただ、声には慣れてくるんですが、キャラには慣れない。
なんか、僕らが見てたころの「ドラえもん」と若干キャラが変わってるような気がする。

 で、ネットで調べてみると、まず出てきたのが、ドラえもんが青くなった理由。僕らは「ねずみに耳をかじられて、その姿を鏡で見て、青くなった」というのが定番ですが、今は違うんですね。ガールフレンドに耳がなくなった姿を笑われて大泣きして、『元気の素』という秘密道具を使って元気を出そうと思ったのだが、間違えて『悲劇の素』を飲んでしまった。それがきっかけで泣き続け振動で塗装がはがれ、青くなったのだとか。とんでもない設定チェンジですね。

 で、ネットでいろんな方の意見を見ていると、「そもそも旧ドラえもんほうが原作を壊していて、新ドラえもんのほうが原作重視している」という意見。これ、実はドラえもん好きな友人も言ってたんです。漫画ってアニメになる時に、ちょっとふんわり仕上げになっている場合が多い。原作を見てみると結構シビアな話だったり。

 なので、キャラは、声優をチェンジした後の新ドラえもんのほうが原作に近いという意見。

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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