関西は私鉄を中心に、各車両に車椅子スペースが整備されたが、関東地方は編成の一部のみの設置で、全車に整備したのは2015年に登場したJR東日本のE235系が最初。「フリースペース」と称し、車椅子のほか、ベビーカーや大型荷物を持った乗客の立ち位置とした。
■「黄色い点字ブロックの内側にお下がりください」はJR西日本から
以前は、全国の駅で列車が接近すると、「あぶないですから、黄色い線(もしくは白線)の内側にお下がりください」という自動放送が流れていた。「黄色い線」とは点字ブロックを指す。
JR西日本は2011年から「あぶないですから、黄色い点字ブロックの内側に、お下がりください」に改めた。これが全国的に広がるきっかけとなったのは、2016年8月に東京メトロ銀座線青山一丁目駅で、目の不自由な人がホームから転落し、轢死(れきし)する事故が発生したこと。2017年に入ると、関東地方でも「黄色い点字ブロックの内側に、お下がりください」に改めた。
■駅のベンチを枕木方向に設置したのもJR西日本
JR西日本は2015年1月から、ホームに設置するベンチの向きをレール方向から枕木方向に変えた。酒に酔った客がベンチを立ち上がると、ホームから転落する事故が後を絶たなかったためだ。
ベンチの配置換えが功を奏し、転落事故が減少。その後、関西の私鉄も追随したほか、関東地方でも一部の駅で採り入れた。
■JR西日本の大胆な計画運休は全国へ定着
以前は台風などが発生しても、雨量などが規制値を超えるまで列車の運行を続けていたが、それが一因で列車が長時間立ち往生することもあった。
JR西日本は計画運休を考案し、2014年10月に初めて実施された。以降、台風が接近すると、前日に部分運休や終日運休を発表し、被害を最小限に抑えている。
関東地方でも2019年10月に初めて計画運休を実施したが、JR東日本の駅を中心に混乱が発生してしまい、手際の悪い結果に終わった。