投資信託をつみたてるなら、ぜひとも利用したいのが金融庁の「つみたてNISA」。利益に税金がかからない。
アエラ増刊『AERA Money 今さら聞けない投資信託の基本』では、つみたてNISAの基本と、つみたてNISA対象の投資信託で何が一番売れているのかを調査した。
NISAの正式名称は「少額投資非課税制度」で、株式や投資信託(以下、投信)に投資して得られる値上がり益や配当金、分配金にかかる税金が非課税になる制度である。
通常、投資で得た利益には所得税と住民税などを合わせて20.315%の税金がかかるが、NISAなら非課税。管轄は金融庁だ。
たとえば1万円で買った投信の基準価額が1万2000円まで値上がりしたときに売ると、通常は利益2000円に約20%の税金(約400円)がかかり、実際に受け取る金額は約1600円に目減りしてしまう。それがNISAなら投資で得た利益に税金を払う必要が一切ないので、まるまる2000円が懐に入る。
そんなNISAの中でも「少額資金を毎月コツコツ、長期にわたってつみたてたい」という人向けに2018年からスタートしたのが「つみたてNISA」だ。
投資できる金額の上限は毎年40万円なので、月々約3万3000円までのつみたて投資を非課税で行える。一般のNISAが株式にも投資できるのに対して、つみたてNISAの投資対象は投信だけだ。
つみたてられるのは、金融庁が認めた182本(2020年6月29日現在)に限られる。いずれも販売手数料無料で運用コストも低いインデックスファンドが大多数。投資対象は先進国・新興国の株式や国内株式、国内債券、バランス型などが豊富にそろう。
つみたてNISAでつみたてるときは「毎月末に1万円ずつ」など、自分の予算で自由に指定できる。月々最低いくら投資しなければならないといった縛りもない。