――役者として重要な役どころを任せられることが増えた。
岸:新しい役をいただいたら、台本を読んで、役のことをあれこれ想像します。ただ、そこでがっつり役を作るわけではなく、現場に入ってからの温度感やテンション、共演者の方の反応によって役を作っていきます。周りに身を委ねている部分が多いのかもしれません。
■なるべく褒めないで
岸:台本を読んで想像していた世界観が、現場に入った途端、大きく変わったりします。ドラマも、その瞬間だけの生の温度感が重要なんだと思います。実際にオンエアされている映像は、実はすごく熱のこもった化学反応が起きた瞬間なんです。それがわかると、がぜん面白いんです。視聴者の皆さんには、そこも含めて楽しんでいただけたらうれしいなと思います。
僕自身は、自分が役者として成長できている感覚はあまりなく、監督がおっしゃることに対していつも全力投球している感じで、いっぱいいっぱいです。
――芝居をやる上で一番難しいのは「セリフを覚えること」だという。
岸:覚えること自体は得意な方だと思うのですが、日を重ねるごとに暗記力がだんだんペースダウンしていくんです。アンキパン、本当に欲しいです(笑)。
お芝居は難しいことだらけですが、監督に「いろいろな表情ができるのがすごくいいね」と言っていただけたり、褒めていただくことはあります。そして、褒められるとすごくうれしくて、モチベーションが上がって力が入りすぎて空回りしてしまうんです。現場ではなるべく僕を褒めないでほしいですね(笑)。もちろん、褒めていただけることはとてもうれしいのですが。
――「すきすきワンワン!」の主題歌は、King & Princeの新曲「We are young」だ。
岸:とても温かみのある曲で、ドラマともマッチしています。曲を聴けばドラマが浮かぶし、ドラマを見ると曲が聴きたくなる。歌が入る部分から自然とサビに持っていってくれるような感じがあって、全体的にゆるやかな波のような曲だと思いました。その中でも、最後のサビの音に厚みがあったりするのが面白い。僕らKing & Princeが毎回テーマにしているのは、“これまでやっていなかった新しいことをやる”ということです。「We are young」も、それができた曲だと思います。