「遊撃手と二塁手は動きが全く逆になる。戸惑う部分も多かったはずだが、井端コーチ(当時)の指導などもあり、本人は大きく成長できた。また守備の基本部分から徹底されたため、ポジション関係なく、内野手としてレベルアップを図れた。今後、吉川が遊撃手として起用できれば、坂本勇人を三塁にコンバートし守備での負担軽減を図ることもできる。球界を代表する大砲に育ちつつある岡本和真を一塁に固定し、打撃に専念させる。坂本、岡本は守備もうまい選手だから、打てて守れる内野陣ができる。歴史に残る巨人最強オーダーができるのも夢物語ではない」(巨人担当記者)

「問題はコンディションだけ。19年も『レギュラー二塁手を奪取』と思われたが腰痛を発症してしまった。ナオキの場合は腰の爆弾とどれだけうまく付き合っていけるか」と巨人関係者は続ける。

 19年は開幕から11試合で打率3割9分と絶好調。ところがキャンプ中から患っていた腰痛が悪化後、出場選手登録を抹消されシーズン最後まで復帰できなかった。

「ナオキの腰は『100かゼロ』。腰の状態が悪い時は日常生活にも支障が出るほど。試合に出られれば、ある程度の結果は見込める、こればかりはいつ発症するかわからない。腰に不安がなければ、すぐにでも遊撃手コンバートできるのだが」

 19年開幕前には練習試合等において遊撃も任されている。問題は「すべては腰に聞いてくれ」というコンディションだけである。

“本来の吉川”を維持できれば、巨人の明るい未来が見えて来る。そうなると頭を悩ませるのは、やはり次の二塁手は誰が守るのかという問題だ。センターラインとして守備面でも欠かせないポジションをどう捉え、誰を起用するのか……。

「吉川の打撃成績次第ですが」と、前置きした上で、巨人担当記者は獲得の可能性が再度浮上した2人の名前を上げてくれた。

 ヤクルト・山田哲人と広島・菊池涼介だ。

 今年は吉川以外にも、北村拓己、若林晃弘、増田大輝など才能あふれる若手も起用されている。しかしそういった選手を起用して成長を促すのではなく、「二塁手に関しては敢えて補強に行くのでは」と言う。

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新たな二塁手候補には何を求める?