外遊先のベトナムで、女性団体幹部の案内で女性博物館に入る真理子夫人。令和のファーストレディー像を示せるか (c)朝日新聞社
外遊先のベトナムで、女性団体幹部の案内で女性博物館に入る真理子夫人。令和のファーストレディー像を示せるか (c)朝日新聞社

 菅義偉首相の妻・真理子夫人がファーストレディーとして外交デビューした。10月18日に政府専用機で日本を出発し、ベトナム、インドネシアの2カ国を訪問して21日に帰国した。

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 ベトナムの空港に到着した際は、夫が手を振っても真理子夫人は一歩引いたところでお辞儀をするだけで、夫の少し後ろについてタラップを降りていた。前ファーストレディーの安倍昭恵氏が夫と並んで手をつないでタラップを降りていたのとは対照的な光景だ。菅首相の地元・横浜市の後援会関係者はこう話す。

「真理子さんは夫が首相になるなんて思ってもみなかったでしょうから、心の準備ができていなかったのでは。控えめな性格で社交的な場はどちらかというと苦手だと思います。夫のために手料理を作るとか、家庭で夫を支えるタイプですから。逆に『私は目立ちたがりの昭恵夫人とは違う』ということを見せたかった面もあるかもしれない」

 9月の自民党総裁選では、ライバルの岸田文雄氏や石破茂氏の妻たちが積極的にテレビ局のインタビューに答えていたのに、真理子夫人だけは「取材を申し込んでも、どこの社も断られていました」(テレビ局スタッフ)という状況。独自の行動が多くの批判も生んだアッキーに比べたら「安全運転」なのは間違いないが、「出すぎない妻」スタイルには懸念の声もある。20年以上にわたり欧州の王室を取材するジャーナリストの多賀幹子さんはこう語る。

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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