マシュー・モリソン、米NBCミュージカル『グリンチ』のグリンチ役に
マシュー・モリソン、米NBCミュージカル『グリンチ』のグリンチ役に

 米NBCが今年12月に放送するドクター・スース原作『グリンチ』のミュージカル版で、マシュー・モリソンがグリンチ役を演じることになった。現地時間12月9日午後8時に放送される番組は、英ロンドンのトルバドール劇場で収録される。

 主人公を演じるマシュー・モリソンに加えて、年老いたマックス役にデニス・オヘア、若かりしマックス役にブーブー・スチュワート、シンディ・ルー役にアメリア・ミントらがキャスティングされている。さらには、ロンドンのウェスト・エンドの劇場で活躍する俳優も参加する。

 「私たち全員にとって非常に困難な年でしたが、この12月にホリデーの歓声を視聴者へお届けすることを光栄に思います」とマシュー・モリソンは述べ、「このホリデー・シーズンに“Who-ville”(グリンチが住む街)の魔法を届けるのが私の願いです。パンデミックの中、舞台作品を生き生きとさせるには課題が生じますが、私たちはクリエイティブで想像力豊かな新たな方法で、ホリデー・シーズンお気に入りの物語をユニークな形でお届けすることに興奮しています」と続けた。

 また、NBCエンターテインメントの特別プログラム担当エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントのダグ・ヴォーンは「ドクター・スースは、私たちの生活の中から消すことのできない部分であり、“グリンチ・ミュージカル”の舞台作品を視聴者にお届けすることをとても楽しみにしています。これは、毎年恒例のホリデー・プログラムに追加するのにふさわしい作品で、家族全員が楽しめる番組になるでしょう」と付け加えた。

 マックス・ウェブスターが手がけるミュージカルは、ティム・メイソンが台本と歌詞、メル・マーヴィンが音楽を担当し、【BAFTA】受賞経験を持つジュリア・ノウルズがTV放送の監督を務める。また、サイモン・ナイが追加脚本を担当し、ピーター・ビンゲマンがセット・デザインを行う。

 『グリンチ・ミュージカル』は、2018年の『ジーザス・クライスト・スーパースター: ライブ・イン・コンサート』以来初の米NBCミュージカルとなる。1800万人以上が視聴した2013年の『サウンド・オブ・ミュージック』以降、NBCミュージカルは視聴者数の低迷に直面している。

 米NBCは当初、ジェニファー・ロペス主演の『バイ・バイ・バーディー』のライブ・ステージの計画を発表していたが、スケジュールの都合で実現しなかった。1960年代の金字塔とも言える『ヘアー』の企画も2019年に頓挫している。ライブ・ミュージカルは費用が高いため、放送局は費用と視聴者数の一時的な増加の折り合いをつけることを余儀なくされる。