―さきほどから「リスナーさんを喜ばせたい」と繰り返されていますが、そうした思いがあるからなんですね。

はい。これは絶対に変わらないメンバー全員の思いなんです。何があってもリスナーさんを裏切るようなことはしたくありません。

―とはいえ、メンバーは全員20代ですし、ファンの9割が女性といわれるなか、女性に指をさされたり、ちやほやされたいという思いもあるのでは?

そもそも顔を出していないので、指をさされることもないんですが…(笑)。もしもそうした状況になっても、ちやほやされたいという気持ちはあまりなくて、それよりもっと優先したい大事な物があるんです。なにものでもない僕たち6人が、楽しくて続けていた動画配信をきっかけに、たくさんの方から応援される立場になれた。配信をしてリスナーさんから「ありがとう」とか「楽しかった」と言われたときの気持ちは、自分にとってものすごく強烈なもので、それを忘れることはありません。だから「リスナーさんが最優先」ですし、「リスナーさんを裏切りたくない」というのが素直な気持ちなんです。

―ななもり。さんにはメンバーの一人という立場のほかに、「すとぷり」が所属する事務所の代表取締役という立場もあります。疲れませんか?

2017年の夏頃に「今後はライブへの出演はしない!」とリスナーさんの前でお知らせしたことがありました。やはり、演者と裏方の両方を両立させるのは非常に大変で。普段の活動から音楽活動まで、裏方はほとんど1人で行っていたので1人で5人分ぐらいの人生を生きてる感じでした(笑)他のメンバーに比べて歌や振り付けの練習をする時間もなかなか取ることができなくて…。いろいろなことをやってるから仕方ないっていったらそうなのかもしれませんが、自分の中でも胸を張ってリスナーさんの前に立つ資格がないんじゃないかと悩んでいた時期があったんです。そんな僕の思いをリスナーさんに生配信で伝えたとき『どんな形でも良いから出演してほしい』、『なーくんがいないライブは、すとぷりのライブじゃない』といった嬉しいコメントをたくさんいただいて…。自分にできる限界までやろうと思えたのはリスナーさんのおかげです。

ーそうした危機を乗り越え、現在の「すとぷり」は動画配信ユニットとして大勢のファンから支持され、ときには人気テレビアニメの主題歌を歌い、声優としても活躍しています。そもそも、「すとぷり」の肩書は?

動画配信エンタメユニットと言われていますが、実は、あまりしっくりきていないんです。僕たちはリスナーさんに喜んでもらえることであれば何でも挑戦したいと思っています。ラジオのような生配信をしたり、動画を投稿したり、歌を歌ったり、CDを出したり、LIVEをしたり、ゲーム実況をしたり…と、活動が多岐にわたっているので何かひとつで言い表すことができません。…肩書がないのが僕たちらしい在り方というか、魅力のひとつなんじゃないかなと思っています。

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