

放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は中川翔子さんとBEAMSが共同プロデュースするファッションブランド「mmts(マミタス)」の猫グッズを取り上げる。
【しょこたんとBEAMSが共同プロデュースするブランド『mmts』のねこグッズはこちら】
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私は間違いなく“犬派”なのだけれど、「エンジン01文化戦略会議」内の「動物愛護委員会」に関わらせてもらっていると、杉本彩さん、山路徹さんら保護猫活動に熱心な著名人の方たちから情報を教えていただく機会がある。
好きな言葉ではないが「犬ブーム」が落ち着き、いまは犬よりも飼いやすいと思われている猫が大人気。生き物と暮らすのだから、覚悟も忍耐も、そして、お金も必要であることは犬も猫も変わらないのに、ブームとなると同時に増えてきてしまうのが不幸な猫たちだ。
ここ数年は、保護猫を迎える芸能人も本当に増えているのだけれど、捨て猫の保護や、保護猫カフェへの寄付などを10年以上も前から続けていて、しかも、当ページのコンセプトにピッタリな人と言えば、「しょこたん」こと中川翔子さんをおいて他にはいない。
生まれたときから、自宅には最大で21匹もの猫がいたのだとか。つまり猫としょこたんとは兄弟姉妹同然で、これまで猫に助けられたエピソードは数え切れないという。
歌手、タレント、声優、女優、イラストレーター、作家など、あらゆるジャンルで異彩を放つ彼女の活動の中に、自身が企画・デザインを手掛けるオリジナルファッションブランドがある。
あの『BEAMS』と共同プロデュースした『mmts(マミタス)』である。
しょこたんがデザイナーとしてファッション界に名乗りをあげたのは2009年のこと。別のファッショングループが運営していた時代から、ファンに愛されていたのはもちろんだが、業界でも認められていた。つまり、タレントが片手間でやっているブランドでは決してなかったのである。
『BEAMS』と組み始めてからは、猫のイラストがプリントされている商品の数が増えた。実は昨今、猫をモチーフにしたモノを扱うブランドは増加の一途だが、しょこたんの『mmts』は猫ブームの前からということで、その意味でも、マニアからの信頼が厚いのである。
開設されているインスタには、商品ではなく、しょこたんやスタッフの愛猫が多数登場。
2014年8月からは売り上げの一部を保護猫活動などに寄付している。とにかく、しょこたんの猫愛が炸裂している。マニアはマストバイだろう。
山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ。放送作家。コラムニスト。「踊る!さんま御殿!!」などテレビ番組の構成や雑誌の連載多数。TBS系「サンデー・ジャポン」などのコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務める
※週刊朝日 2020年12月18日号