

持ち前の明るさで親しまれた俳優、岡江久美子さんが、4月に63歳で他界した。
岡江さんと20年来の交流があったという俳優の大河内奈々子さん(43)は、20歳過ぎのころ岡江さんと知り合ったという。情報番組「はなまるマーケット」にゲスト出演した時のことだった。
「実際にお会いするとテレビのままの明るい人! その上パワフルで、時々毒舌も出たりして、すごく魅力的な方でした」
岡江さんの夫の大和田獏さんや、娘の美帆さんともつながりができ、食事に行ったこともあった。
「美帆ちゃんがとても素敵だったので、どんな子育てをされたんだろうと思っていました。でも、岡江さんは『適当でいいのよ! 私は産後1~2週間で仕事に復帰したし、神経質にならなくても勝手に育つから』って。私は31歳で出産したのですが、そんな岡江さんの言葉に救われました」
岡江さんが「はなまる」の司会をしていた時、ゲストのお気に入りの「おめざ」を紹介するコーナーの裏話を聞いたことがあるという。
「岡江さんは『バウムクーヘンが出てくると、口の中の水分を取られてしゃべりにくくなるの。もっと大変なのはおせんべい。私はいつも本気で食べながらしゃべってたのよ』って笑っていました。おいしそうに食べていらっしゃったけど、大変なこともあるんだなって」
大河内さんは現在、子育ての傍ら、専門学校と花屋での修業を経て始めたフラワースタイリストとしても活躍している。
「岡江さんはひまわりのように元気いっぱいで周囲にパワーを与える人。『ゴッホ』という品種のひまわりが岡江さんのイメージに近いかも。もし岡江さんに花束を差し上げられるのなら、『ゴッホ』をたくさん使ったアレンジメントにしたいです」
(吉川明子)
※週刊朝日 2021年1月1‐8日合併号