首相がこだわり続けたGo To トラベルも、ついに全国一時停止が決定。年末年始は帰省や旅行をせず、自宅で過ごす人が多いだろう。ならば、各地の逸品を取り寄せてみてはどうか。家にいながら、47都道府県に行ったつもりで味わうのだ。
【コロナ禍で行ったつもり 47都道府県の逸品リストはこちら】
年末年始を巣ごもりすると決めたなら、せめていつもより豪華な味を楽しんでみたいもの。
たとえばすき焼きを作るにしても、近くのスーパーで肉と野菜を買ってくるのではなく、全国からうまい食材を取り寄せると一層楽しくなる。
今や各地にブランド肉がひしめいている。その多くがとろけるような脂の霜降り肉。もちろんそれを堪能するもよし。
しかし、肉本来の味を感じさせる赤身がいいという人もいるのでは。そんな人に薦めたいのが、岩手県の短角牛。本来はステーキとして食べることで、赤身肉としての特徴を一番楽しめる。脂身が少ないから、胃腸が弱ってきた人でもペロリといける。その肉を使ってみてはどうか。
すき焼きは明治元(1868)年に誕生したといわれ、当時は肉とネギだけを焼いて食べた。原点というべき調理法に最も合うのは、糖度の高い深谷ねぎ。埼玉県深谷市にある「道の駅おかべ」が通販もやっており、新鮮なドロ付きネギを注文するのもいいだろう。
海の幸で豪華に食べたいのは、なんといってもカニ。北海道のタラバガニ、ケガニ、北陸地方のズワイガニが3傑だ。
ズワイガニについては巨大な雄が人気だが、福井県の「越前かに成前」によると、地元での評は異なるという。
「こちらでは、“せいこ”と呼ばれる雌しか食べないと言ってもいいくらい。雄に比べるとだいぶ小さいんですよ。県外の人に見せると『小さいですね』と言われてしまいます。カニは大きければ大きいほどおいしいのは事実。でもそれは雄同士、雌同士を比べた場合です。雌は雄より小さいけど、内子、外子と呼ばれる卵がたっぷり入っていて、とても贅沢な味。“せいこ”の漁は12月31日までですから、今しか食べられない貴重な味です」(広報担当者)
全国的な知名度は劣るものの、生産地では非常に高い評価を得ている食材はほかにもある。
洋梨のラ・フランスは知っていても、ラ・ネージュという種類は知らない人が多いだろう。
「ラ・フランスは濃厚な甘みが特徴ですが、ラ・ネージュは少し酸味があって、さっぱりとした味。こちらのほうが好きだという方もいらっしゃいます」(山形県の「アンスリーファーム」社長)