コロナ禍でお出かけが減ったことで、今年は洋服を新たに買っていない人も多いだろう。「セールはパスしようかな」と思っているならば、もったいない。今年は普段買い物する機会が減った分、掘り出し物が見つかるかもしれない。ネット通販でもすでにセールが始まっている。『プチプラを上手に取り入れて ふだんの服で大人のおしゃれ』(朝日新聞出版)などの著者で、雑誌やテレビで活躍中の人気スタイリスト・福田栄華さんに、コロナ禍での冬のセールの洋服の買い方のポイントを聞いた。
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定番ものなど流行に左右されず長く使えそうなアイテムを買うか、今シーズン限りの流行ものを手軽な値段で冒険してみるか。セール悩ましい。ただ、今シーズンのセールでゲットしたいのは、前者。この1年、コロナ禍で生活スタイルを見直したり、環境意識が高まったりしたことから、ファッションアイテムでも長く使えるちょっといいものを買いたいと思う人が増えたのではないだろうか。
「リサイクルで資源の再活用はもちろん、いい商品を大切に長く愛用して資源をムダに出さないこともサスティナブルの一環だと私は考えています」(福田さん)
冬のセールのねらい目は、やはり単価の高いアウターだろう。なかでもオススメはダブルフェイスのロングコート。ダブルフェイスといのは、その名の通り生地を2枚張り合わせて作ったもの。軽やかでありながら暖かく、少し肌寒くなった時期から中にパーカーやブルゾンなどの重ね着で真冬まで長い期間使えるアイテムだ。
「今季は、大人の女性に人気のブランド、ガリャルダガランテ、ヴェルメイユパーイエナ、アドーア、エブールなどがこぞって出しています。今シーズンは、オーバーラインのデザインが多く、重ねて着ても着膨れ感もなく、適度なゆるさがこなれ感を醸し出してくれます」(同)
今シーズン流行のオーバーサイズのデザインはどれも似ているため、選ぶポイントは色だ。ベージュ、グレーなどがオススメ。
「今季のデザインはベーシックなデザインが多く、定番色ならばで長く着ることができます」(福田さん)
注意点としては、本当に上質な素材でなければ、定番色でもブラックやネイビーは選ばないこと。タブルフェイスの素材はウールがメーン。ウールは埃が付きやすいので、安価な物はすぐに生地が白っぽくなってしまい、毛玉がつくと目立ってしまうのだ。