しかし、Mさんの努力はそんなものではない。還元率アップの工夫の第二は「毎月5と0のつく日」に買い物を集中させること。楽天市場は「毎月5と0のつく日」に買い物をすることで+2倍の還元率がつく。

 この特売日を活用することで、通常7倍の還元率が9倍にまで跳ね上がる。

「ただし、『毎月5と0のつく日』セールを活用するためには、そのつど、事前のエントリーが必要なんです。一番最初はただ、5と0のつく日に買い物をすればよいと購入していたけれど、還元率がアップせず、おかしいな、と思ったら、つど、エントリーが必要とわかりました」

 還元率アップの工夫の第三は「お買い物マラソン」への参加だ。お買い物マラソンとは、店舗の買い回りで還元率が上がるイベント。千円以上の買い物で店舗を買い回るごとに付与率が上がり、各ショップの個別ポイントアップなどを加えるとポイントが最大で44倍になる。

 これらの工夫を駆使することで、例えば20年7月にエアコンやダイソンの掃除機といった高額な買い物をした際には、10倍以上の還元率でポイントがついた。その結果、Mさんは、わずか1カ月で2万9268ポイントも獲得することに成功したのだ。

 このほかにも、Mさんは、家賃払いでPontaポイント、スマホ料金でdポイント、電気とガスを東京電力にセットして、「くらしTEPCO」ポイント、メインのクレジットカードのセディナカードで「わくわくポイント」を貯め、1年間で18万5638ポイントを貯めたのだ。

「銀行口座引き落としになっていた公共料金や家賃、保険料などをまずポイント化できないか考え、クレジットカード払いにしたり、ポイントがつく手続きをしました。それだけで、年1万5千ポイントくらいにはなっています。少しの工夫で、お金と同じ価値のあるポイントが貯まるので、今までずいぶん損をしていたとポイ活に燃えています」

(取材と文/回遊舎[かいゆうしゃ])

週刊朝日  2021年1月22日号

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