米倉涼子、岡田結実、剛力彩芽、堀田茜ら人気タレントが次々に退所したことが話題となった大手芸能プロダクションの「オスカープロモーション」。人材流出はついには経営陣にも及んだ。11月末には取締役3人が退任。「美の総合商社」と称された事務所のこの先は――。
「11月が役員の改選期なんですよ。それまでいた12人の取締役のうち、オスカーに30年以上勤めた専務と40年以上勤めた元副社長の取締役2人の退社が決まりました。もう一人は、取締役から執行役員になりました」
オスカーの内情に詳しい芸能関係者はそう明かす。
3人の取締役が退任したとなると、計算上残った取締役は9人になるはずだが、同社の公式ホームページを見ると、8人しか記載されていない。この点について、別の関係者がこう話す。
「もう一人は、古賀誠一会長の奥さんが取締役なんですが、非常勤なので公式ホームページなどには掲載されていないようです」
オスカーに詳しい音楽関係者は、オスカーのファミリー企業化を指摘する。
「オーナーカンパニーなんです。残った取締役のうち、半数以上の5人が古賀会長の親族です。ファミリーみんなで食事をして、ああしよう、こうしようと言ったことが、臨時取締役会で決まったことと同じようになってしまう」(音楽関係者)
オスカーは古賀会長が一代で築き上げた。会長を慕い続けてきた重役やスタッフ、所属タレントらが長年いた会社を去ったのはなぜか。
芸能リポーターの石川敏男氏はこう語る。
「11月に退社した元副社長の取締役は有能な方で、とりわけ宣伝やパブリシティーにたけていた。現社長と社長のポストを争ったほどです。娘婿の専務の影響力が大きいようですね。専務はいずれは社長になるのではと目されています」
本誌9月18日号で既報の通り、2020年3月、社長の古賀氏が会長に就任し、副社長が社長に昇格。古賀会長の娘が常務、娘婿が専務という新体制をしいた。ただし、代表権があるのは古賀会長一人。最終的な決断はすべて古賀会長にゆだねられる。