アプリを使うときに注意したいのは、次のようなことだ。スマホのような小さな画面だと使いにくいことがある。パソコンやタブレットなど端末の性能によっては反応が遅いことも。自分が使いやすい端末で、処理しやすい姿勢や環境で使わないと、診断や脳トレの結果に影響してくる。

 また、前出の岩田さんによると、科学的な根拠に基づいたアプリもあれば、「何を見ているのかわからない」ものもあるので気をつけたい。

 最近は認知症に特化した保険商品も出ている。生命保険協会の広報担当者によると、公的介護保険制度に連動するタイプと、各社が独自に支払いを定めるタイプがある。支払いは認知症になったときで、一時金タイプと年金タイプがある。公的な介護保険と違い、現金給付が最大の特徴とされる。解約払戻金については「なくして保険料を割安にするタイプが多い」(広報担当者)という。

 例えば、朝日生命の「あんしん介護認知症保険」に60歳男性が加入した場合、認知症で要介護1以上になったときの受取額と月額保険料はこうなる。一時金300万円を受け取るには、80歳で払い込み満了だと保険料2058円、終身払い込みなら同3510円となる。一方、受取額60万円の年金タイプなら、80歳で払い込み満了だと保険料4836円、終身払い込みなら同6798円となる。

 各社からさまざまな商品が提供されており、利用する場合は事前に中身をよく理解しておきたい。(本誌・浅井秀樹)

週刊朝日  2021年1月29日号

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