鈴木宗男参院議員 (c)朝日新聞社
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「叩き上げ」ともてはやされた菅義偉首相はコロナ対策の失敗で急速に求心力を失いつつある。支持率急落で4月解散は見送る公算が大きい。政治ジャーナリストの野上忠興氏と角谷浩一氏に全選挙区の当落予測をしてもらった。今回は北海道・東北について。

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 北海道は自民が苦戦しそうだ。角谷氏が言う。

「自民が安定的に勝てるのは、12区の武部新氏くらい。それ以外はすべて激戦です」

 注目は、吉川貴盛元農水相が辞職した北海道2区。4月25日に行われる補選では、自民は早々と候補者擁立を見送り「不戦敗」となった。自民道連幹部がこう語る。

「昨年末に心臓の手術をして入院中の吉川氏は長男の吉川隆雅道議について『補選に出馬を』と頼んでいる。勝つ見込みもなくイメージも悪くなる」

 維新の鈴木宗男参院議員の娘で、自民比例北海道ブロック選出の貴子氏も出馬を検討と報じられたが、断念したという。そんな中、意外な展開が。

「宗男氏自身が出馬に色気を見せている。保守系候補のいない現状に勝機ありと見ているようです」(前出の自民道連幹部)

 北海道全体では野党協力が進む。野上氏が言う。

「北海道は全選挙区で共産が候補者を降ろす代わりに立憲系労組が比例で共産の協力に回る動きがあると聞いています。共産は比例北海道ブロックでの1議席獲得が悲願だからです。自民は前回小選挙区の6議席から半減の可能性があります」

 東北も野党が強く、自民が大敗するときに県都を取りこぼす「1区現象」が再び起きる気配がある。

「コロナ禍で外食産業が低迷し、野菜の価格が暴落して農家は大打撃を受け不満が高まっています。自民は秋田、岩手、宮城、福島で1区を落とす可能性があります」(野上氏)

 前回衆院選で1672票差で薄氷の勝利を収めた秋田2区の金田勝年元法相も野党統一候補が相手なら苦戦は必至だ。一方、野党共闘に奔走する立憲・小沢一郎氏も圧勝とはいかない模様だ。

「自分の選挙区に入る時間がないから以前の小沢王国の勢いはないが、地盤は固めている」(角谷氏)

(本誌・亀井洋志、上田耕司/今西憲之)

週刊朝日  2021年2月5日号

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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