メドレーを含む全28曲、およそ3時間を全力で駆け抜け感動を届けた嵐は、21年の嵐の「第1章」に幕を下ろした。
そして、ゆっくりと休んだら、いつの日かまた「第2章」が始まる……ことを信じたい。だってファンクラブも継続されるし、嵐の冠番組「嵐にしやがれ」と「VS嵐」は、櫻井と相葉がそれぞれメイン司会を引き継ぎ、「嵐の枠は嵐が守っている」状態。期待せずにはいられないではないか。
■1日1曲全曲マラソン
問題は、これから私たちが嵐の不在をどう乗り切るかだ。そこで勝手にいくつかの案を考えてみた。
(1)「元気を出したい時、嵐を聴いてください」という松本の言葉に従い、嵐の曲を1日1曲聴く全曲マラソンをする。全楽曲426曲、1日1曲とすれば1年2カ月は持つ計算だ。聴くだけでなく曲を深く掘り下げて愛でるなら2日に1曲でもいい。それなら2年半近くは持つ。
(2)活動休止までの2年を追ったネットフリックスの「ARASHI’s Diary−Voyage−」を別の視点で1話から見る。2年の中身を知っている今、言いたくても言えなかったことに気づいたり、「この発言はあのことか!」と新鮮な気持ちで見られるはず。全23話を月に1本ペースで見れば約2年。
(3)毎週木曜は相葉の「VS魂」、土曜は櫻井の「1億3000万人のSHOWチャンネル」、日曜は二宮の「ニノさん」が見られるので、週の前半に大野と松本の主演ドラマを1本ずつ見る。「魔王」「鍵のかかった部屋」など、今からでも追いかけやすい大野の主演連続ドラマは6作品58話。松本は準主役級の「ごくせん」や「99.9 −刑事専門弁護士−」シリーズなど12作品123話。2年は余裕で超える。動画配信サービスHuluでは「怪物くん」がドラマ全話と映画版も配信中。「嵐にしやがれ」も11回分あり、「嵐メンバー記念館」が全員分、最終回も見られる強い味方だ。
(4)嵐が残してくれた各種公式SNS、YouTubeチャンネルを隅から隅まで見返す。
一番手っ取り早く嵐のかっこよさからワチャワチャまで堪能(たんのう)できるのはこれかもしれない。インスタは241本の投稿に加え、メンバーのハイライトがかなり残っている。休止まで「ファンが寂しくないように、嵐をより感じられるように」とアップしてくれたものは、これから嵐の不在を埋める大事なツールとなる。ファンに手厚い嵐のことだから、そこまで計算して準備したのではないだろうか。
唯一無二のアイドル、嵐。いつか5人の第2章が始まる日を信じて──。(ライター・大道絵里子)
※AERA 2021年2月1日号