西野亮廣(C)朝日新聞社
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 キングコングの西野亮廣(40)が1月末付けで吉本興業とのマネジメント契約を終了したことが明らかに。自身が原作・脚本・製作総指揮を担当した「映画えんとつ町のプペル」が大ヒットとなるなか、一方で吉本興業に対しては映画にまつわる宣伝活動をめぐって不満を募らせ、「退社する可能性も含めて、吉本興業と慎重に話し合いを進めています」とツイッターでコメントしていた。スポーツ紙の芸能担当記者はこう明かす。

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「西野さんは『プペル』の原作となる絵本を作る際、完全分業制を統括しながら4年半をかけて制作。クラウドファンディングを巧みに使いながら製作費を集め、絵本の発売時には1万部を自腹で買い上げて手売りをしたり、自腹で新聞広告の枠を買ってヒットに結び付けました。現在、絵本の売り上げは65万部を記録。これぐらい心血を注ぎ、5年近くをかけて映画化にこぎつけたわけですから、作品に対する情熱は当然ながら誰よりも凄い。映画は観客動員数100万人以上、興行収入14億円を突破。しかし、“ウォルト・ディズニーを倒す”と公言している西野さんからすると、この数字には納得がいってないはず。そこで、宣伝がなかなか思い通りにいかず、所属先への不満を募らせていったということでしょう」

 そもそも西野は2016年の「プペル」発売前に“芸人廃業”を宣言しており、吉本に固執する必要はなかったということだろうか。今でもキングコングとして漫才の舞台には立ち続けてはいるが、相方の梶原もYouTuberとして大成しており、脱吉本のリスクはほとんどないと判断したのかもしれない。加えて「西野退社に先駆け、オリラジが2人揃って吉本興業を円満退社していた。やめやすいムードになっていた」(前出の記者)という事情もあったのかもしれない。

 そんなアニメ映画「プペル」は第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞。この金看板をひっさげ、今後も動員数を伸ばしそうだ。西野と仕事経験のある民放テレビ局のディレクターはこう語る。

「西野さんは根っからの負けず嫌いな人。『はねるのトびら』で視聴率1位を獲ったときも、彼が抱いたのは達成感ではなく『スターにはなれてない』という絶望でした。『プペル』も、本来ならコロナ禍で苦戦が予想されるため公開延期をしてもいいところを、『コロナ禍だからこそ届けるべき』という強い思いから予定通り公開したのですが、非常に西野さんらしい決断だと思いますね。また、脚本を公開前に販売したり、テレビで映画の結末まで話してしまうあたりも西野さんらしい。彼の持論で『ネタバレなんてもう古い。事前にストーリーをバラして、それを映画館で確認してもらう。いま、映画館に行って面白くなければ大ダメージを受けてしまうため、ネタバレこそ最強のプロモーション』という考えがあるのですが、これも西野さんならではの逆張りの発想です。 “炎上商法”とネガティブに形容されていますが、ここまで成功してるなら“西野商法”と形容すべきだと思いますね」

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いざテレビに出ると結果を出す