国民の約4割がかかっているといわれる花粉症。当事者にはつらい時期がやってきた。しかもこのコロナ禍、目をこする、はなをかむ、くしゃみをする、などの行為が、自分や他人を感染させる恐れもある。とはいえ、必要以上に怖がることはない。正しい対策を身につけて備えたい。今回は家電を利用した花粉症対策について。
【比較表】花粉症と新型コロナ、インフル、風邪の症状の違いはこちら
自身も花粉症だという家電マニアでライターの藤山哲人さんが、「めちゃめちゃ重宝している」と話すのが、スチーム吸入器だ。
意外にも市販されている吸入器の多くがぜんそく治療用だというが、パナソニックのEW−KA65(オープン価格・1万5千円ほど)は、数少ない一般向けのものだ。
藤山さんは起床時のほか、外出先から帰ってきたときに手洗いと一緒にスチーム吸入をしている。
「細かい蒸気を吸い込むと、鼻の奥のほうが洗われてスッキリします。例えるなら、入浴中に鼻のあたりまで湯につかって、呼吸をする感じ。蒸気の粒が小さいので、鼻がツンとしません」(藤山さん)
家電ライター仲間ではフィリップスのブリーズマスク(税込み1万780円)がはやりだという。超小型モーターで動かす電動ファンが付いており、軽くて静か。ファンのフィルターやマスクが高性能のため、細菌やウイルス、花粉をカットしてくれる。
「特に、感染対策として電車通勤をやめて、自転車通勤を始めた人たちが重宝がっています」(同)
室内で使うのは空気清浄機や加湿器だろう。厚労省も換気を促進するための方法として、空気清浄機や加湿器の併用を推奨している。藤山さんによると、抗菌機能の付いているものが人気で、売れているそうだ。
「ただ、加湿器付きの空気清浄機はお薦めできません。加湿器の水が残ったまましばらくおいておくと、カビが生えてきます。次に使ったときにそのカビが室内に飛び散るからです。それぞれ別のものを使うようにしましょう」(同)