クロちゃん
両親は、海外なんて初めてだったから、怖いよーなんて言いながら、喜んでくれたみたいで、パスポートも取得。あとは、ボクのスケジュール待ちって感じだった。
でも、その時期、なぜかすごく忙しくなっちゃって、まとまった休みが全然とれず、旅行にはいけないまま月日が過ぎたの。まとまった休みが取れたのは、旅行を計画してから、1年後だった。
よし、やっとこれでグアム行けるって思って、旅行会社に連絡してみたんだけど…チケットの効力がもうとっくに過ぎていたんだよね。ボクは、期限なんて、まったく気にしてなかったんだ。
グアム旅行が駄目になっちゃったから、その後、温泉にでも連れていこうと思って計画していたこともあったけど、ある番組で、宝くじを100万円分買ってしまって……旅行資金がゼロに……。これも行けなくなっちゃった。
それから何度か旅行とかを再提案してみたんだけど、両親からは「もうお前のことは信用できない」って言われちゃった。
結局、両親をどこにも連れていけないまま、パスポートの期限も切れちゃった。
●「ボクは恵まれている」クロちゃんが親孝行を再度決意
ほんとうにちゃんと親孝行はしないといけないって思ってるんだよ？
両親は、ボクの活動をめちゃくちゃ応援してくれているしね。妹から聞いた話だと、ボクがテレビに出ているのを、すごく喜んで観てくれているみたい。だから、ボクも、自分が出ている番組は、極力連絡するようにしている。ちゃんと活動している姿を見せておかないと、心配させちゃうからね。
今、思えば、ボクが初めてアイドルになりたいって言った時も、両親はとくに反対しなかった。教育ママだった母親は、かなりショックだったらしいけど、最終的には背中を押してくれたんだ。
小さい頃、ボクは自主性がまったくなかった。塾、硬筆、毛筆、エレクトーンにサッカーと、母親のすすめで習い事にはたくさん行ったけど、何にも好きになれなかったし、続かなかった。短大行って、編入して大学も行って、社会福祉の勉強をして、将来は子供関係の仕事に就きたいなって漠然と思った時期もあったけど、これもしっくりこなかった。
クロちゃん
しいたけ.
西崎彩智
ジェーン・スー
