「フェイスブックやリンクトインではなくツイッターやインスタを連携するのは、学歴やキャリアではなく、コアな関心や何を話題にしているかを重視するということです。クラブハウスとしては、その人の内面を知ることを促したいのでしょう」
日本以外にもドイツ、中国、台湾など世界中にユーザーを増やし続けているクラブハウス。この数日間、ランチタイムや深夜帯になるとサーバーが不安定になりアプリが落ちる事例が相次いだ。電気自動車最大手のテスラCEOイーロン・マスク氏が配信した際には、最大5千人の視聴枠にユーザーが押し寄せ、アクセスできない状態が続いた。
■悪質ユーザーへの抵抗
「この後クラブハウスが定着するかどうかは、今後の1、2週間が大きいでしょう。その間にアプリが落ちまくればユーザー体験が悪くなってしまう」
「note」プロデューサーの徳力基彦さんは、クラブハウスの行く末をそう予測する。
「ユーザーが増えれば、場が荒れることもある。『クラブハウス詐欺』などが記事になるのも時間の問題です。その際にどう警察行為をするかが重要で、ツイッターもフェイスブックも今苦しんでいます」
クラブハウスは今後、調達した資金を使ってサーバー維持や不正利用の検知、アンドロイド版の開発などに取り組むとしている。言論や表現の自由とどう線引きをするかに、クラブハウスの未来がかかっている。(編集部・福井しほ)
※AERA 2021年2月15日号より抜粋