ネスレ日本の一押しは、栄養補助飲料「アイソカル 100」(参考価格税抜き198円)。きちんと食べているつもりでも不足しがちな栄養を効率よく補給できる商品だ。わずか100ミリリットルの飲みきりサイズの中に、牛乳の約2.4倍のたんぱく質8グラムのほか、26種類のビタミンとミネラルが含まれている。

 マーケティング担当の葛井綾さんは「体づくりに大切なたんぱく質やビタミン・ミネラルを手軽に補うことができます。ストロベリー味、バナナ味、コーヒー味、あずき味、カフェモカ味、ミルクティー味の6種のバラエティーがあり、働き盛りも含む幅広い世代に、その日の気分に合わせて毎日飽きずに楽しむことができると好評です」と話す。

 明治が推薦するのは飲料の「明治メイバランスMiniカップ」(税抜き230円)シリーズ。少容量・高エネルギー(1本125ミリリットルで200キロカロリー)で、体に必要な6大栄養素(たんぱく質、糖質、脂質、食物繊維、ビタミン、ミネラル)をバランスよく配合した栄養食品だ。飲料以外に、ゼリーやアイスのシリーズもある。

 もともとは十分な食事を取りづらい病気の人や高齢者向けに食事の代替用として開発されたが、食欲が落ちがちな夏場を中心に幅広い世代に補助食品として活用されている。栄養マーケティング1部の安元敬亮さんは「体に必要な栄養を総合的に取ることができるため、食生活の乱れに気付きながらもうまく対処できていない若年層や、忙しい現役世代の栄養バランスのベースアップにもおすすめです」と訴える。

■選ぶときは注意も必要

 さまざまなメーカーがしのぎを削る栄養補助食品や健康食品を選ぶ際には注意も必要だ。

 厚生労働省は健康食品を選ぶ際に気をつけるべきポイントとして「成分名を見る」「含有量を見る」「問い合わせ先を確認する」の3点を挙げている。

 例えば、原材料表示に「ウコン抽出物」としか表示されていない場合、「どれくらいの量のウコンから」「どのような抽出方法で」「何を抽出したのか」が分からない。成分名の表示はあっても含有量の表示のない製品は、有効性も安全性も分からない可能性があるという。(編集部・渡辺豪)

AERA 2021年2月15日号

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