料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「鮭と冬野菜の豆乳煮」。
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立春が過ぎましたが、夜はぐっと気温が下がって冷え込みますね。
こんな季節におすすめしたい、煮込み椀。いつもは焼き魚にする甘塩鮭の塩気を生かして、あたたかな豆乳仕立てにしてみました。
まずは甘塩鮭の下処理から。ウロコが気になる方は、指でこすって取り除いてください。中骨があれば包丁で切り落とします。身の表面の汚れを水でさっと洗い流し、ペーパーで拭き取りましょう。そしてひとくち大に切ります。
上手に煮込むためには野菜の切り方にもコツがあるんです。白菜は芯と葉に切り分け、にんじんや里芋は、厚いと早く煮えないので薄くイチョウ切りにします。
まずは鮭と一緒に白菜の芯など硬い野菜を先に鍋に入れ、調味料を加えてフタをして煮込みます。野菜がやわらかくなったら白菜の葉、小松菜、豆乳を入れ、軽く火を入れたらできあがり。
あつあつを器に盛って、ふーふー言いながら召し上がってください。寒い夜も体がぽかぽかにあたたまりますよ。
(構成/沖村かなみ)
■鮭と冬野菜の豆乳煮
【材料】(2人分)甘塩鮭2切れ、白菜2枚、にんじん1/4本、里芋1個、小松菜1株、豆乳200ml、A(醤油大さじ1、みりん小さじ2、酒大さじ2、水100ml)
【作り方】(1)甘塩鮭はウロコを取り、水でさっと洗ってペーパーで拭き取り、ひとくち大に切る。(2)白菜は芯をそぎ切りに、葉はひとくち大に切る。にんじんと里芋は皮をむき、薄くイチョウ切りにする。小松菜は5cm幅に切る。(3)鍋に鮭、白菜の芯、にんじん、里芋、Aの調味料を入れてフタをし、中火で5分程度煮る。(4)白菜の葉、小松菜、豆乳を加えて軽く煮て、器に盛り付ける。
【ワンポイントアドバイス】鮭はウロコを指でこすって取り除き、表面の汚れを水で洗ってペーパーで拭く。硬い野菜は先に入れて煮込んで味を含ませ、葉物は後で豆乳と加えて軽く煮る。
※週刊朝日 2021年2月19日号