また、西川きよしを父に持つ西川忠志や海原はるか・かなた、二代目・渋谷天笑、曾我廼家寛太郎、曽我廼家文童などなど、全体を通して、吉本や松竹ゆかりのメンバーが役の大小を問わずいろいろ活躍しており、上方演芸界にちなんだ作品をチーム関西として盛り上げようとする人情味も伝わってくるのである。

 そのなかでも、星田のような「ワケあり」的な芸人の起用が、人生の泣き笑いを描くというモチーフをより深化させている。このドラマ、芸能好きにはいっそう楽しめるものなのだ。

宝泉薫(ほうせん・かおる)/1964年生まれ。早稲田大学第一文学部除籍後、ミニコミ誌『よい子の歌謡曲』発行人を経て『週刊明星』『宝島30』『テレビブロス』などに執筆する。著書に『平成の死 追悼は生きる糧』『平成「一発屋」見聞録』『文春ムック あのアイドルがなぜヌードに』など

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宝泉薫

宝泉薫

1964年生まれ。早稲田大学第一文学部除籍後、ミニコミ誌『よい子の歌謡曲』発行人を経て『週刊明星』『宝島30』『テレビブロス』などに執筆する。著書に『平成の死 追悼は生きる糧』『平成「一発屋」見聞録』『文春ムック あのアイドルがなぜヌードに』など

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