この10年間風評被害というものに福島の人たちは悩まされたわけですよね。今メディアで取り上げなければいけないのは、改めて、あくまでも風評なんだということ。福島の農産物も海産物も全く問題なく食べられるし、地上波のテレビでこの10年を報道するんだったら、そのことをきちんとやってほしいんですよね。
福島の現状があまりわからなかったりする人は“福島の農産物はやっぱり怖いよ”というのは当たり前のことだと思います。現状を知らないのがダメだとか悪いと言いたいのではなく、危ない農産物を出荷しているというのは誤解だと知ってほしい。危ないものなんて市場に出していない。こういう風に言っても、SNSでは“竹山は何にも知らないクセに!”とか“竹山は政府の言いなりだ!”とか書き込んでくるのかもしれないけれども、それだったらちゃんと話しましょうよ、今を知りましょうよ。そういう風な行動というか、あれから10年というのであればメディアで風評被害のことをもっともっと取り上げてくれ!
今はコロナ禍で旅行はまだなかなか難しいけれど、福島は観光客の受け入れ体制も整っています。福島に行った人に健康被害が起きているかと言えば、そんなことは全くない。それを言うのであれば被災して被害の大きい東北三県は全てそうなんだけど。
あれから10年で風評被害を報じるのに、事実は事実で報道するのは当たり前ですよ。原発の事実を隠してまでやるのではなくて、原発の現状はそれはそれで大事。それと、各々にどう思うか考えてもらうことも大事。そして、“福島に対する風評被害があって、間違った考えでしたよ”“ここ10年間違った方向に進んで行ったところもあって、福島の野菜は全く問題なく、食べたい人はどんどん食べましょうよ!”“風評被害とはこういうことで、現状、農作物や海産物は安全なんです”というようにきちんと報じてくれない。報じたとしても、“とても風評被害に悩まされています”のひと言で終わり。そのひと言で終わるのではなくて、その風評被害を変えるのがメディアだろ!
風評被害をきちんと報じてもらわないと、この10年間苦しんできた人たちが報われない。避難せずに福島に残って頑張ってきた人もいるわけじゃないですか。福島の農家の現状は、地震と原発事故のマイナスからのスタートだっただから、インターネットを使った生産のシステムができたり、品種改良をしたり、ものすごいいい農作物ができている。そのへんをもっともっときちんと報じてください!
■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。お笑い芸人。2004年にお笑いコンビ「カンニング」として初めて全国放送のお笑い番組に出演。「キレ芸」でブレイクし、その後は役者としても活躍。現在は全国放送のワイドショーでも週3本のレギュラーを持つ。オンラインサロン「竹山報道局」は、ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録