米CBSテレビで放送されたインタビューで、メーガン妃(39)は、長男アーチー君(1)を妊娠中、「肌の色がどれだけ濃いのかという懸念」について、王室内でやりとりがあったと告白した。一方、日本の皇室では、秋篠宮家の長女眞子さま(29)と小室圭さん(29)の結婚の行方が依然注目されている。二人の共通項を読み解く。AERA 2021年3月29日号から。
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関東学院大学の君塚直隆教授(英国政治外交史)に聞いてみた。君塚さんは18年、結婚にあたってメーガン妃を「英国王室にとって諸刃の剣」と評したという。「女優というキャリアを生かし、王室の即戦力になる期待がある一方で、36歳で人格ができあがっている人でもありました。『王室の色に染められたくない』と、自分を前面に出してくる懸念もあったからそう表現しましたが、今回はマイナス面が前面に出た形ですね」と君塚さん。
昨年出版した『エリザベス女王』にも書いたが、女王は「カラーブラインド=人種偏見のない人」だという。コモンウェルス(旧英連邦)の首長でもあり、加盟54カ国にはアフリカ、カリブ海沿岸など非白人系の国も数多く含まれる。
22年は女王の在位70年にあたり、高齢の女王に代わり王室メンバーは各国を訪問する。「メーガン妃が非白人系の国を回れば、親密性はさらに増したはずで、ハリーとメーガンの結婚を認めた時、女王の念頭にはそういうこともあったのです。そんな女王の薫陶を受けた王室メンバーが、差別的な発言をするなどあり得ません」と君塚さんは言う。
■女性皇族の位置付け
メーガン妃と小室さんの上昇志向について尋ねると、「年齢が違います」と返ってきた。1981年生まれのメーガン妃は「王室をわかった上で、のし上がろうとしたのでしょう」。91年生まれの小室さんは「皇室についてあまり考えず、たまたま大学で知り合った眞子さまと交際、結婚を決めたのでしょう。その違いは大きい」と。